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2009/11/18

新作は、PAUL McCARTNEYが権利を持つブロードウェイ楽曲で構成

ロック・バンドDEL FUEGOSのメンバーから転じて、ファミリー向け音楽のスーパースターになったDAN ZANESにとって、同一の出版社が権利を持つ楽曲だけで構成されたアルバムをレコーディングするのは実にユニークな試みだったかもしれない。このほどリリースされたZANEの新作『76 TROMBONES』は、すべてPAUL McCARTNEYの音楽出版社MPL MUSIC PUBLISHINGが権利を持つブロードウェイ楽曲ばかりを収録した作品なのだ。

ZANESはBillboard.comの取材に対して、「PAULの出版社から電話をもらって提案を聞いたときは、かなり不思議な感じがしたね。でも僕はすぐに興味を覚えたよ。彼らは『もし我々が大量に所有するカタログから楽曲を使ってくれるのであれば、とてもうれしく思う』と言ってくれたし、最初から最後まで自由にやらせてくれて本当にクールな対応だった。MPLのカタログには優れた楽曲がたくさん存在しているので、選曲には困ることがなかったよ」とコメントしている。

今回ZANESがレコーディングした楽曲は、CAROL CHANNINGと共演した「HELLO DOLLY」に加え、『ANNIE』、『A CHORUS LINE』、『THE MOST HAPPY FELLA』などのブロードウェイを代表するクラシック作品からの楽曲で、ゲスト・アーティストには他にもMATTHEW BRODERICKやBRIAN STOKES MITCHELLなどが参加している。

「僕はブロードウェイを観て育った人間じゃないから、他の人たちとは違った切り口でブロードウェイ音楽をカバーしたかった」と語るZANESは、準備段階では楽曲そのものを聴いて頭に焼き付けるのではなく、楽譜だけを見て曲を習得したのだという。

そしてZANESは、「僕にはいろいろ考える時間が必要だったけど、MPLの重役たちは『強いて“ブロードウェイらしいサウンド”を目指す必要はない』と繰り返し言ってくれた。そこで僕が、『奇妙なフォーク・ロック風のサウンドになってもいいのかい?』と言うと、『もちろんだ。それこそ、我々が望んでいるものさ』と答えたよ。本当に有難かったし、自分ならではのアレンジを施すことができて最高の気分だ」とコメントしている。
また、McCARTNEYをゲストに呼ぶというアイデアもあったそうだが、さすがにそれはジョークの域を越えていたので実現しなかったようだ。しかしレコーディングを終えたあと、McCARTNEYと会ってCDを聴いてもらう機会があったそうで、仕上がりには非常に満足してもらえたと語っている。

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